約 3,257,979 件
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/10342.html
いつかの知恵、いつかの願い 収録作品:原神[PS4/PS5/Windows/iOS/Android] 作曲者:陳致逸 編:陳致逸 概要 草神の治めるスメールの「スメールシティ」で流れる曲。 朝の目覚めからまた一日が始まるようなゆるやかなイントロ、そして特徴的な吹奏楽器による優しいメロディが特徴。 スメール実装時はここでのイベントが多く、また探索の拠点となるため、何度も聴いた旅人も多いだろう。 その他、スメールシティでは時間経過などで別の曲に切り替わる。……が、スメールの魔神任務を攻略した旅人からするとこちらのイメージが強い。 なぜなら…… + ネタバレ注意 世界が……私をどうか忘れてくれますように…… 神となった散兵を倒し、集合体となって世界樹へ旅立った一行。 そこにいたのは、かつての草神、マハールッカデヴァータであった。 そして、彼女の口から衝撃的な真実が告げられる。 世界樹を救うには、既に汚染されたマハールッカデヴァータ自身が、人々の記憶から消えるしかないというもの。 ナヒーダはその唯一の手段を受け入れられず、涙し、そして……彼女のことを完全に忘れたのだった。 このシーンで流れるのが、「翠、和らかに芽ざす」と、本項で述べている「いつかの知恵、いつかの願い」であり、場面も一瞬スメールシティに戻る。 ストーリーの佳境で、幾多の旅人の涙腺を破壊した名シーンである。 スメールの民よ、さようなら。今宵、素敵な夢があなた達に訪れますように。 過去ランキング順位 収録サウンドトラック ジュニャーナとヴィディヤーの森
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1518.html
Miyuki-side ああ、そうでした……私は昨日つかささんのお部屋にお泊まりしたんですよね。 今日はたしか土曜日。学校はお休みでした。ゆっくりと上半身を起こし、時刻を確認します。 早朝6時半。つかささんは未だ眠りの中のようです。昨日の夜はあれだけ……疲れたのだから当然ですね。 昇りたての朝日が窓から差し込みます。リビングに降りればつかささんのご両親が朝食の準備でもしているのでしょう。 私はどうしましょう。二度寝というのも難しいですし……早起きもこういうときに困りますね。 「つかささん……」 小さな寝息を立てるつかささんにそっと近付き、その愛くるしい寝顔を確認します。 ああ……胸にズキューンときますね。小さなお口、キュートなお鼻、少しはれぼったい瞼……はれぼったい? (つかささん……泣いていたのでしょうか?) もしかして、昨日の、その……行為の最中に? 私の……私の名前を、呼びながら……。 思い出して、私は顔が熱くなるのを感じました。昨晩のつかささんの声、あれは私に向けられていたもの……。 本当は喜ぶべきことのはずなのですが、頭の中で整理が追いつきません。 (と、いうことは……私とつかささんは、その、両想いと考えてよろしいのでしょうか……) だとすれば私は、どのようにしてつかささんに想いを伝えればいいのでしょう。受け入れる気ならありますのに。 再びつかささんの寝顔に視線を移します。少しの力で壊れそうなくらい、小さくてか弱くて、いとおしいその寝顔。 胸の奥が強く締めつけられてたまらなくなり、私はため息をひとつ零しました。 なぜ、つかささんは泣いたのでしょうか。怖い夢を見た……ということはなさそうです。 お恥ずかしながら、私もつかささんのことを想っては、時折……ひとりでいたすようなこともあるのですが、 感極まってくると涙腺が緩むということは度々あります。しかし、瞼が腫れるほど泣く事はありません。 かがみさんがいないので、寂しさが抑えきれなかったのだとしたら……私は自分を呪うしかありません。 こんなに近くにいながら、つかささんが小さな胸に抱く寂しさを癒すことができなかったのですから。 (つかささん……私ならいつでもそばにいます。寂しがらせたりなんか、絶対にしません。約束します。 私じゃダメですか? つかささんのあの言葉が本当なら、私にあなたの寂しさを紛らわせてくれませんか?) もし、あのときのつかささんの言葉が……私のことを好きだと言ってくれたあの言葉が……。 勢いで出てしまっただけの言葉なら、寂しさのあまりに出ただけの言葉なら……。 私はそれでも構わないと思いました。つかささんの寂しさを、一緒に抱えてあげるだけの存在でもいいんです。 (苦しいです、つかささん) つかささんを包むシーツをつまんで、強く握りました。涙腺がまた緩くなってきたみたいです。 つかささんを起こさないように、その胸に顔を押し付けました。なぜか私まで寂しくなってきたみたいです。 (ごめんなさい、つかささん。私まで、つかささんに頼って寂しさを紛らわせようとしてしまっています) 愛する人が傍にいても、たまらなく寂しくなる事もあるようですね。シーツが私の涙を吸っていきます。 だとすれば……つかささんは私を想って泣いてくれたのでしょうか。あの言葉通りに私を好いてくれていたのなら、 今の私と同じ寂しさで泣いてくれていたのでしょうか。それは、私に都合のいい勘違いなのでしょうか……。 (こういうとき泉さんならどうするんでしょう。きっと、自分に正直に、愛しい人に甘えるんでしょうね。 かがみさんなら……できるだけ我慢して、ふとしたときに泉さんに思いっきり甘えてきそうですね。 お二人とも羨ましい限りです。私にも、それくらいの勇気や、行動力が、つかささんに対してあったなら……) そういえばあの二人、昨日はついに……なのでしょうか。私は二人に失礼だと思い、その考えを振り払います。 やがてシーツから顔を起こすと、私は少し残っていた涙を拭い、つかささんのお部屋から出ました。 リビングにいるつかささんのご両親に、何かお手伝いできることがあればと思ったのです。 つかささんの寝顔をいつまでも見ていると、切なさで潰れそうなので……。 * Tsukasa-side 「ふぇ……」 目を覚ました。枕もとの時計を見ると、朝の8時半だった。一瞬「遅刻!」と思ったけれど、そういえば土曜日。 それからゆっくりと昨日の記憶が戻ってきて、私はシーツを頭からかぶった。それからゆっくりと、ベッドの下を見る。 ゆきちゃんはいなかった。布団はしっかりとたたんであって、さすがは早起き……って私が遅いんだけど。 (やだな……起きたくない。いつまでも寝ていたかったのに……) それは、いつものように私がねぼすけだからじゃなかった。起きて、ゆきちゃんに会わせる顔がなかったから。 きっと昨日のあれは、全部ゆきちゃんに聞かれてた。はしたない声も、ずっと胸に秘めていた本当の気持ちも……。 そもそも、ゆきちゃんが隣にいるのにあんなことをしてしまった私のせいだ。ゆきちゃんに、イヤらしい女の子だと思われちゃったんだ。 ううん、思われたんじゃない。私はきっと、イヤらしい女の子なんだ。ゆきちゃんに嫌われても仕方ないようなことをしたんだから。 (……やだ) ゆきちゃんに嫌われても仕方ない? 本当に? 私の中で、仕方ないなんて言葉じゃ片付けられない事だった。 (……いやだよ、嫌われたくないよ。ゆきちゃんと離れるのなんて、絶対イヤだよ) たとえ私がゆきちゃんに想いを打ち明けて、それで二人が気まずくなる事があっても、離れ離れにはならないようにしてあげるって、 こなちゃんは電話で言っていたけど、こんなことで嫌われちゃったら、こなちゃんやお姉ちゃんがいくらフォローしても無理。 私だって、自分の事を考えてそんなことをされたら……驚くし、ちょっとイヤだなって思う。それが好きな人なら別だけど……。 (私、どうすればいいのかな……辛いよ、お姉ちゃん、こなちゃん、助けてよ……) もしも今顔を合わせたら、ゆきちゃんはどんな顔をするんだろう。ゆきちゃんは優しいから、そんなにイヤそうな顔はしないはず。 でも、戸惑ったような顔しちゃうんだろうな。それから私のことをちょっと避けるような感じで、口数も少なくなって……。 そんなことを考えるほどに、私は私を責めたい気持ちになった。人を叩いた事の無い私でも、もし目の前に私がいたらきっと叩いてる。 (ゆきちゃん、嫌いにならないで……たくさん謝るから、もう二度としないから、お願いだから……) 私はシーツに身体をくるんだまま、枕に顔を押しつけて、そんな言葉を唱えていた。ちゃんとゆきちゃんの前で、口にすればいいのに。 歯医者が怖いね、と何気ない話をすることも、もう無くなってしまうなんて私には耐えられなかったから……。 昨日の、私の髪を撫でたあの手が、ゆきちゃんが布団に入るあの音が、寝入り端で聞いた幻聴だったら、気のせいだったらよかったのに。 そんなことを考えてたら、ふと……ひとつの疑問が生まれた。 (どうしてゆきちゃんは……私の髪を撫でたの?) 隣であんなことを……しかも、自分のことを考えながらされたはずなのに、どうして私をあやすように、慰めるように、 あんなに優しい手つきで、私のことを撫でてくれたんだろう。私のことを、汚いとか思わなかった? 触るのもイヤだとか、考えてない? (私が疲れてるように見えたから、眠りやすいように撫でてくれたのかな……?) だとしたらゆきちゃんは、私のことを嫌いにならなかった? それとも、混乱してふいに出た行動? ゆきちゃんは優しいから? ますます私の頭の中はこんがらがって……でもそれは、ほんの少し希望を持たせてくれて、もしかしたらぬか喜びなのかもしれないけど。 (ゆきちゃんって、あのとき実は寝ぼけてました……とかじゃないよね) そんなことを考える余裕が、ようやく出てきた。あのとき頭を撫でられた、あの感触。傷付けないように優しく触れてくれたかのような。 好きだった。図々しいかもしれないけど、これからもああいう風に私のことを撫でてほしかった。叶わない願いなんだけど……。 (……逃げてちゃダメだよね) 私はシーツを脱いで、がばっと上半身を起こした。時刻は8時45分。あんまり寝ていると、ゆきちゃんが帰ってしまう。 (こんな大事な事まで、寝逃げに走っちゃダメだよね。……こなちゃんが応援してくれているんだから!) 嫌われるのは怖い。けど、いつまでも逃げていられるわけじゃないし、嫌われそうなら私も頑張って、ゆきちゃんの信頼を取り戻したい。 私って単純だと思った。ほんのちょっと嫌われていない可能性ができただけで、ここまで前向きになれちゃうなんて、笑っちゃうくらい。 (想いを伝えるのは難しいけど、こなちゃんだって、お姉ちゃんだって頑張ったんだよ? だったら今度は……私が頑張らなきゃ!) * Miyuki-side つかささんはまだ起きていないみたいです。つかささんのお母さんと一緒に朝食を作り、すでにみなさんお召し上がりになりました。 つかささんのお姉さん……いのりお姉さんが「起こしてくるよ」とは言ってくれましたが、昨日の事もあったので疲れてるだろうと思い、 いえ、まだ寝かせてあげてくださいとお願いしました。それまでの間に世間話などをして、時刻は8時50分を回りました。 「ゆ、ゆきちゃん、おはよー」 「えっ、あ……おはようございます、つかささん」 パジャマ姿のつかささんがリビングへと起きてきました。あまり起きぬけといった感じがしないのは気のせいでしょうか。 私はできるだけ自然な笑顔で返事を返しました。大丈夫、不安定なこの感情は、悟られてはいないみたいです。 「えへへ……ごめんね、ずっと寝ちゃってて」 「いえ、気になさらないでください。せっかくの休日ですしね」 「でも、ゆきちゃんが泊まりに来てるのに、なんだか悪いよ~……」 「そうよつかさ。みゆきちゃんなんか早起きしてご飯作るの手伝ってくれたんだからね。あなたもそのくらい、できるようにしなさい」 つかささんのお母さんが、呆れた顔で言いました。それから私に向かって「本当にごめんなさいねえ」と。 「うう~……自分でお弁当きちんと作ってるから、いいかなーって……」 「つかささん、料理はお上手ですからね」 「ゆきちゃん、ご飯作ってくれたの? お客さんなんだから、もっとゆっくりしてってもよかったのに……」 「いえいえ、他のお宅の台所を触れる機会もそんなにありませんし、むしろ楽しかったですよ」 「みゆきちゃん、お料理すごく上手で、今日なんかバルサミコ酢を使った……何かを作ってくれたのよ? レシピ教えてもらっちゃった」 「バルサミコ酢を使った……何かは割と簡単にできるので、忙しい朝型には最適ですね」 「うわぁ、楽しみだよ! ゆきちゃんの作ったバルサミコ酢を使った……何か!」 そんなに喜んでもらえると、私もお手伝いの甲斐があったというものです。昨日はつかささんのグラタンを堪能させていただきましたし。 「みゆきちゃんは本当に、物腰も柔らかくて、上品で、どこにお嫁に出しても恥ずかしくない女の子ね」 「そ、そんなことは……」 急に褒められてしまって、私は赤面したままかぶりを振りました。少しばかり褒め過ぎです……。 「本当、私に息子がいたらこんな子をお嫁にしたいくらい。この際娘でもいいからもらってくれないかしら。つかさとかいかが?」 「「えっ!!!!!」」 私とつかささんの声が見事にユニゾンしました。二人揃って頭のてっぺんまで真っ赤になって……。 「も、もう! お母さん変な事言わないでよ!」 「冗談に決まってるじゃないの」 「ううー……どんだけ~……」 私は返す言葉も無く、ふふふと笑っていました。冷静を装ってはいましたが、心臓はすでにはちきれんばかりの早鐘で……。 内心、『つかささんのお母さん公認!』とも思いましたが、そんなわけはなく……とりあえず、今だけは勝手に浮かれててもいいですよね? (つかささんは私の嫁……いえ、私はつかささんの嫁?) つかささんのお母さんは割と、お冗談がお好きなようです。柊家の台所に立って、いろんな知識を得る事もできました。 (これらは是非、『つかささん情報』に記入すべきですね) 私は「お手洗いお借りします」と告げると、トイレへと向かいました。トイレのドアを閉めると、メモ帳を取るためポケットに手を……。 ……何もありません。たしか今朝、パジャマから昨日のお洋服に着替えて、たしかポケットには常にメモ帳を入れるようにしていて……。 同時に、全身の血の気が引く音が聞こえ……たような気分になりました。先程よりもさらに早く、心臓がドクンドクンと鳴っています。 (……落とした? この家のどこかに、あのメモ帳を?) * Tsukasa-side ゆきちゃんの作ったバルサミコ酢を使った……何かはとても美味しかった。なんていうか、ゆきちゃんのように優しい味わいだった。 身はとても柔らかくて、でも歯ごたえがあって、味は甘からず、辛からず、さっぱりしながらコクが……って、よくわかんないや。 (朝からゆきちゃんの作ったご飯を食べられるなんて、幸せ~) 食卓には、私の分だけ朝食が並んでいた。みんなもう食べちゃってたみたい。私の目の前には、ゆきちゃんが座っている。 トイレを出たばかりのゆきちゃんは、なんだか浮かない顔をしていて、なにか落ち着かないようにそわそわ……。 お腹でも痛いのかな? 便秘気味だとか、月のものが始まっちゃったとか……それとも、私がゆきちゃんのお料理を食べているから? 「おいしいよ、ゆきちゃん♪」 「あ、ありがとうございます……」 「ゆきちゃん……お腹痛いの? なんだかずっとそわそわして……」 「あっ……いえ、なんでもありません。お気になさらないでください」 「……?」 ゆきちゃんはいつもの笑顔を私に返してくれた。 変なゆきちゃん。何かあったのかな……って思ったとき、私はすっかり頭から消え去っていた事を思い出した。 (もしかして、昨日の夜のこと……?) 私のお箸が止まった。ゆきちゃんはそのことを思い出して、私になんて言葉をかけてあげようか考えてるのかな? これは私の勘だから、あまりあてにはならないケド……ゆきちゃんは私が心配していたより、私のことを嫌ってないように思えた。 でもゆきちゃんはしっかりと、私が『好き』って言ったのを聞いてたんだよね。こんなにそわそわするのも無理無くて……。 それに気がつけば、食卓のあるリビングには二人きりで、お姉ちゃん二人は外出、お父さんは休日出勤、お母さんはお洗濯。 お互いに、どうしても意識しちゃうに決まってる。私は止めていたお箸を動かして、朝ご飯の残りをちょっと無理めに平らげた。 「ゆ、ゆきちゃん!」 「は、はい! ……なんでしょう?」 「あ、あのね……」 「は、はい……」 「……きょ、今日、お休みだし、どこかいこっか?」 違うのに~……私が言いたかったのかこんなことじゃなくて、昨日のことなのに。でも、時間はまだまだあるからいいよね? だけど私は、そこでゆきちゃんが断ってきたらどうしようかまでは予想してなかった。もしかしたら、ゆきちゃん帰っちゃうかも……。 「きょ、今日ですか? そうですね、お天気もいいですし……あっ、でも……」 「でも?」 「いえ、その……はい、あの、そうですね! あっ、でもつかささん、お勉強のほうは……」 「あっ! そっかぁ、そうだよね……」 そういえば昨日、してなかった。もうすぐテストも近いのに。それにしてもさすがゆきちゃん。私なんか完全に忘れちゃってたよ。 ……って、そうじゃないよね。一緒に遊ぼうって誘ったのを、流されたのかもしれないんだし……やっぱり避けられてるのかな。 「じゃあ、ゆきちゃんはおうちに帰ってお勉強しないといけないよね……」 「え、ええ……あ、いえ、そうですつかささん。よかったら一緒にお勉強しませんか?」 その言葉に、私はばっと顔を上げた。真っ暗な底無し沼に落ちているところを、急に引き上げられたような気持ち。 一緒に? ゆきちゃん、一緒にお勉強してくれるの? 私のこと、避けてないの? まだ一緒にいてもいいの? いてくれるの? 「で、でも、ゆきちゃんはいいの? 私、お勉強の足ひっぱっちゃうかもだし、それに……」 「いえ、お気になさらないでください。つかささんの教科書と筆記用具を貸していただければ、こちらでもできますし……」 「ありがと……ゆきちゃん、ありがとっ!」 天にも昇る気持ち。とりあえずゆきちゃんには嫌われてないってことがわかった。朝食、ゆっくり味わって食べればよかった。 あとは、タイミング。本当に大切な事を伝えるタイミングと、私の勇気だけ。 * Miyuki-side つかささん達にバレないように、私はしっかりと家中を凝視していました。どこかに、私のメモ帳が落ちているはずです。 あれをもし、つかささんに見られていたらと思うと……つかささんが嫌悪の表情で私を見つめるシーンが容易に想像できます。 せっかく両思いなのかも知れないとわかったのに、すべてが台無しになってしまいます。 運良くそれがつかささんではなく、つかささんのご家族の方に見られてしまったとしても……。 大事な家族がその友達に、しかも同性の友達に、ストーカーまがいのことをされているだなんて知られたら……。 「ゆきちゃん……お腹痛いの? なんだかずっとそわそわして……」 「あっ……いえ、なんでもありません。お気になさらないでください」 「……?」 どうやらだいぶ挙動不審になってしまっていたようです。つかささんでも気付いてしまうくらい(つかささん、ごめんなさい)、 私は動揺を隠しきれていないのでしょうか? つかささんはお箸を止めて、なんだか不安そうな顔をしていました。 おそらく、つかささんはメモ帳をまだ見ていないはずです。だとすれば、まだこの家のどこかにメモ帳は……。 つかささんは朝食を急いで食べると、私を外出に誘いました。お休みですし、それは当たり前の事なのかもしれません。 しかし、私はこの家を離れるわけには行きませんでした。迷惑な話かもしれませんが、アレを見つけるまでは……。 「いえ、その……はい、あの、そうですね! あっ、でもつかささん、お勉強のほうは……」 「あっ! そっかぁ、そうだよね……」 つかささんは露骨に落ち込んだ顔をしました。ああ、ごめんなさいつかささん。私もできればつかささんと遊びたいんですよ? こういうのをKYというのでしょうか、せっかくのお休みなんですから、ちょっとくらい一緒に遊んでもよかった筈です……。 「じゃあ、ゆきちゃんはおうちに帰ってお勉強しないといけないよね……」 「え、ええ……あ、いえ、そうですつかささん。よかったら一緒にお勉強しませんか?」 我ながら名案だと思いました。これなら、私は柊家にまだ居続けることができます。メモ帳を探す猶予が生まれます。 つかささんに断られたらどうしようかと思いましたが、「ありがと……ゆきちゃん、ありがとっ!」と素晴らしい笑顔で言われ、 私はあやうく昇天するところでした。愛らしいです、可愛すぎます。一緒に勉強できるのを、そこまで喜んでもらえるなんて。 もっとも私が、保身のために出した提案なのです。つかささん、ごめんなさい。でも私も一緒に勉強できて幸せです。 「じゃあ、私準備しちゃうね!」 「あ、私もお手伝いします」 「お勉強って苦手だけどね……ゆきちゃんと一緒ならきっと楽しいかも~」 「私もです。楽しすぎて、集中できないように気をつけないとですね」 私達はうふふあははと笑いあって……そのすごく和んでいる空気に対し、急に気恥ずかしくなりました。 今、二人揃ってちょっと恥ずかしい事を口にしていたような……いえ、単なる友達として、ですよね。でも両想いですし……。 万が一つかささんと私が結ばれることがあって……もしそうなったのなら、先程のような会話をいつものようにするのでしょうか。 お互いの何気ない言葉に笑い合って……それはあの昼食の時間のときとはまた違う空気があって、二人は頬を染めて……だばだば。 「私、数学でちょっとわからないところがあって……ゆきちゃん、よかったらちょっとだけ教えてもらえる?」 「ええ、わかる範囲でしたら……私も少し、英語のほうに不安がありまして……」 「う、それは助けてあげられないかも……」 ああ……つかささんつかささんつかさsんつつtかkkつかt……勉強があまりお得意でない所も可愛らしいです……。 私達はつかささんのお部屋に向かうと、テーブルと教科書、二人分のノートと筆記用具を用意しました。 「それでは、まずはつかささんが苦手なところを一緒に考えながら解いていきましょう」 「うん、よろしくお願いします、ゆきちゃん先生♪」 あ、だめです、血圧がアがってシんでしまいマス……。なんとか耐えきって、とりあえず勉強は始まりました。 そのほのぼのとした空気に少しばかりあやうく、メモ帳の存在を忘れるところでしたけれど……。 * Tsukasa-side お勉強をしている間、ゆきちゃんは何度かくらくらとしていたみたい。本当に大丈夫かな? ゆきちゃんは驚くほど教えるのが上手で、私もなんとかだけどついていけて、教え方の節々にゆきちゃんの優しさを感じた。 なにより、ゆきちゃんの声を聞きながらだと、どうしてもそれを聞きたくなるから、一つも聞き飛ばすことがないし、 ゆきちゃんの声をさらに聞きたくて、私は必要以上に何度も質問して……ゆきちゃんの迷惑になっていたかも。 「……それでここのBrsmks=dndk^120にこの公式を代入したようなフリをして、ここがこうなるわけです」 「あ、そっかぁ。う~ん……うん! 覚えた! ……と思う」 「つかささんはわからないところを中途半端にせずにきちんと質問していただくので、教えるほうも助かります」 「そうなの?」 「ええ、わからない部分を残したまま次に移ると、どうしても躓いてしまいますし」 えへへ……だって、ゆきちゃんの声、もっといっぱい聞きたいし……。 「ごめんね。ゆきちゃんのお勉強、全然はかどってなくて……」 「いえ、いいんですよ。私も復習のつもりでいますし、教える側に立つのも十分勉強になりますしね」 ゆきちゃんってば、やっぱり優しいよ~……『それに……つかささん……近付け……密着……』とか呟いてたけど……。 「次からはひとりでできる……と思う……」 「なにかわからないことがあったら、何でも聞いてくださいね」 じゃあ……ゆきちゃんの気持ちが知りたいな。そんなことを考えて、私はひとりで勝手に顔を真っ赤にした。 勉強も大事だけど、私には昨日の事を聞くことと、自分の気持ちを告白するっていう大事な仕事が残ってる。 告白って、今まで想像したことなんてなかったけど、もしもするんだったらロマンチックなところかなって思ってた。 自分の部屋で勉強中に……なんてことになっちゃうかもしれないなんて、全然思ってなかった。 せっかくゆきちゃんが教えてくれたんだから、きちんと勉強に集中しないといけないのに、いざ告白の事を考えていると、 どうしても心臓がバクバクいって、教科書の文字を追うことが出来なかった。ゆきちゃんはゆきちゃんで、まだそわそわしてる。 「ゆきちゃん……」 「はい、何ですか?」 「……ううん、なんでもない」 やっぱり何度決意を固めてみても、土壇場で尻すぼみになっちゃう。こなちゃんのエールを何度も頭の中で再生してみる。 今日の朝の反応や一緒に勉強してくれることから考えても、ゆきちゃんは私の想いを聞いても、嫌ってはくれないはず。 ……私の気持ちは昨日のうちにとっくにバレちゃってるんだけど……。 だから私は必要以上に怖がらずに、想いを打ち明けてもいいはず。ゆきちゃんは迷惑に思うかもしれないけど……。 それとも、もしかしたらゆきちゃんも、私のこと受け入れていいと思ってる? 私の勘違いとか、そうじゃなく? (ねぇ、ゆきちゃん。そうなの?) ゆきちゃんは聞こえるか聞こえないかの小さなため息をひとつ吐くと、ペンをノートに走らせていた。 座りっぱなしでお尻が痛い。何気なく座り方を帰ると、ポケットに何か感触がした。中に何か入ってるって、ようやく気付いた。 あ……そういえば昨日、ゆきちゃんのメモ帳拾ったんだっけ……たくさんの私が詰まった、ちょっと嬉しいメモ帳。 これ、ゆきちゃんに返さないとまずいよね。もしかしてさっきからそわそわしてたのも、これを探してたのかもしれないし。 「ね、これってゆきちゃんのだよね? 昨日拾っちゃって……遅れちゃったけど、返すね」 私はメモ帳をポケットから取り出すと、それを何気なくゆきちゃんの目の前に出した。 そのとき私は見ちゃったんだ……ゆきちゃんの顔が、一瞬で真っ青になっていくのを……。 * Miyuki-side 気がつけば私は……つかささんの手からメモ帳を強引に取り上げてました。 (どうして!? どうしてつかささんがこれを……!) そのメモ帳を隠すように、私はつかささんに背を向けてかがみこみ……全身から嫌な汗が吹き出るのを感じました。 つかささんが差し出したそれには、たしかに書いてありました。私の文字で、『つかささん情報』と。 (よりによってつかささんが……一番見られたくない人なのに……) 私はつかささんの顔を直視する事が出来ず、背を向けたままメモ帳を強く握りました。唇はふるふると震え……。 「あ、ゆきちゃん、その……」 「つ、つかささん……」 「う、はい……」 「その……中は覗きましたか?」 しばらく沈黙が流れて、つかささんは大きく頭を下げ、大声で答えました。 「ごめんなさいっ! いけないことだとは思ってたんだけど、私の名前が書いてあったから、我慢ができなくて……! すぐに返そうと思ってたんだけど、うっかり忘れちゃってて……ごめんね、軽蔑しちゃうよね、本当にごめんなさい!」 「ど、どこまで……」 「え?」 「どこまで見たんですか……」 「……たぶん、全部」 この家に来て、何度顔を赤くした事でしょう。しかし、今この瞬間が一番、私の顔が真っ赤になったのかもしれません。 見られてしまいました。よりによってつかささんに、一番知られたくない私の姿を、全て見られてしまいました。 (恥ずかしい……! つかささんに嫌われて……こんな私の本性を……つかささんはずっと知ってたなんて……!) もう何も考えられなくなりました。つかささんはきっと、私のことを気持ち悪いと思っていることでしょう。 このメモ帳をつかささんがいつ読んだのかはわかりませんが、朝からずっと私の前で、平気そうなフリをして……。 こういうときはきちんと、たとえ許してもらう事はなくても、相手の目を見て謝らなければいけません。 しかし私は、目から溢れる物を堪える事ができずに、つかささんに背を向けたまま口にする事しか出来ませんでした。 「つかささん、ごめんなさい! つかささんに黙って、こんな恐ろしい、気持ちの悪いことをしていてごめんなさい! 私、つかささんのことが好きで……つかささんのことを少しでも多く知りたくて、それでこんな出過ぎた真似を……! もう二度としませんから許してください! これは全部破いて捨てますから、嫌いになってもいいですから……!」 自分の知識欲を、生まれて初めて呪った瞬間でした。こんな風に生まれた自分を、殺してしまいたい気持ちになっています。 「ゆ、ゆきちゃん……」 つかささんはよろよろと近付くと、私の頭をそっと抱きかかえました。私の嗚咽に混じり、もうひとつのすすり泣く声……。 それでも私は顔を上げて、つかささんをきちんと見つめる事が出来ません。愛する人が、泣いているというのに……。 「お願い、ゆきちゃん、泣かないで……気持ち悪いだなんて思ってないよ、破ったりしなくてもいいから泣かないで……。 嫌いになったりしないから……ゆきちゃんの知られたくないこと、勝手に覗いちゃってごめんね。本当にごめんね」 「本当ですか? 嫌いになっちゃいませんか? 気持ち悪いって、思わないですか?」 「ホントだよ。だから泣かないで……私、あんなにたくさん私の事知られてるなんて思わなかったから驚いちゃったけど、 こんなに知ってくれて嬉しいって思っちゃった。あんなに私の事知りたいと思ってる人が、しかもゆきちゃんで……」 つかささんは優しすぎます。こんな私にも温かい言葉をかけてくれるだなんて。それだけで私は、赦しを得た気分になりました。 「そ、それにね……おあいこなんだよ? 私達」 「おあいこですか……?」 私はまだ顔を上げず、つかささんの胸に頭を預けたままでしたが、つかささんが小さく深呼吸したことはわかりました。 「ゆきちゃんも私の……は、恥ずかしいところ見ちゃったでしょ……?」 * Tsukasa-side 顔から火が出るくらい恥ずかしかった。だってもう知られちゃってるとはいえ、一人でしてたことを告白するんだもん……。 でも、私の大好きなゆきちゃんが、あのゆきちゃんが、泣きながら私に謝ってる。ゆきちゃんは何も悪くないのに。 ゆきちゃんは私のせいでたくさん恥ずかしい思いをしたのに。だから私も、恥ずかしい思いをしなくちゃいけないんだ。 「ゆきちゃん……昨日、見てたんだよね? 私が、その……ひ、ひとりでしてたところ」 「え……?」 ゆきちゃんがようやく顔を上げてくれた。眼鏡の奥の聡明な瞳は、今だけは強く潤んでいて、儚げに見えた。 「私がゆきちゃんの名前を呼んで……その……」 「わ、私が起きてたのを知ってたんですか……?」 「う、ううん! している間は知らなかったんだけど……ゆきちゃんが髪を撫でてくれたときに気付いちゃって……」 「あ……!」 ゆきちゃんは顔を真っ赤にしている。きっと私も同じはずだった。俯いたままスカートをぎゅっと握って、話し続ける。 「ゆきちゃんは寝ていると思ってたみたいだけど、私起きてて……それに、私がゆきちゃんのことを、その」 「つ、つかささん……」 「す、す……」 恥ずかしさはピークに達していた。たぶん、一人でしていたことを改めて告白した事より、ずっと恥ずかしい事だった。 『好き』の一言は私にとってすごく重く、勢いにまかせて言えてしまうかもって思ったけど、やっぱり怖くて。 「ゆきちゃんのこと、す……」 「つかささんっ!」 私は急に、強く抱き締められた。でも、全く苦しさや圧迫感を感じない、優しさと包容力に満ちた腕の強さで。 背中に回された、ゆきちゃんの両手。私のささやかな胸に押しつけられた、豊満で柔らかい感触。 「ありがとうございます。でも、もう大丈夫です。無理はしないで……続きは、私に言わせてください」 「ゆ、ゆきちゃ……」 「好きです、つかささん。世界中の誰よりも好きなんです。お願いですから、つかささんの全てを教えてください」 緊張が一瞬で全て解けていったのを感じた。やっぱりゆきちゃんの言葉が、私に一番の安心を与えてくれるんだ。 『好き』の一言は重い言葉だけど、好きな人から言われれば、とても嬉しい言葉で。私は胸の中に溢れる物を感じていた。 「ありがとう、ゆきちゃん……でも私、もう無理はしてないよ。今ならはっきりと言えちゃうんだから。 私も好きだよ、ゆきちゃん。ずっと言えなくてごめんね。ゆきちゃんに辛い思いをさせちゃって、ごめんね」 ゆきちゃんはさらに腕の力を強めて……ちょっと苦しいかな? 胸おっきいし。でも、全然イヤじゃない。 「どうしてなんでしょうね、私達は互いに想い合っていたはずですのに、ずいぶんすれ違っていました」 「あはは、おかしいね」 私達は落ち着くと、二人で並んで座ってベッドに背中をあずけたまま、勉強も忘れて寄り添い合っていた。 「ね、ゆきちゃん。聞きたい事があるんだけど……」 「はい、なんでしょう?」 「あのメモ帳、私以外の人の分もあるの?」 「あ……いえ、つかささんの分だけです。私が全てを知りたかった相手は、その、つかささんだけで……」 「私も。ゆきちゃんに、私のこともっとたくさん知ってほしいな。……だからね?」 私はゆきちゃんの目を、上目遣いでじっと見詰めた。それを口に出すにはすごく恥ずかしかったけど。 「ゆきちゃんのしたいように……私のことをたくさん調べてほしいな……?」 * みゆき×つかさ・後編 (2)へ続く コメントフォーム 名前 コメント 良いです、ものすごく良い作品です! 2人の気持ちが、お互いを強く想う 気持ちが伝わってきます!!! -- チャムチロ (2012-09-17 22 05 59)
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/5485.html
トンちゃん「トンギャアアアアアアアアアアアッッッ!!!」ガンガンガン 澪「怖い怖い怖い、水槽割れるぞ」 梓「なんなんすか、マジでなんなんすか」 律「しらねーよ」 唯「誰だよあんなん買ってきたの」 律「お前だ」 唯「あたしか」 紬「水槽から出そう」 澪「良いのか?」 紬「やってみないと分からないけど。とりあえず水槽から出そう」 梓「いやいやいや」 律「お前責任取れんのか」 紬「責任は……部長が取る」 律「おっほ、わたしですか」 紬「トンちゃん、今水槽から出してあげるからね!」 トンちゃん「ギャアアハハハッハハハハハッハアア」ガンガンガン 澪「……」 律「もう帰るわ」 梓「怖すぎる」 唯「トンちゃんどうしちゃったの」 律「あ」 澪「お?」 律「何だっけ、なんか忘れてる」 澪「なんだよ」 紬「きゃあああああああ」パリーン 律「思い出せん」 唯「ねぇねぇ」 律「うむむむむ」 唯「ねぇねぇ」 律「なに」 唯「トンちゃん紅茶に漬けてみよっか」 律「おうやれやれ」 梓「やっちまえ」 澪「おいまさか律」 律「なんだ」 澪「忘れたってあれのことじゃないだろうな」 律「ん? ちょっと待って」 澪「やっぱり……」 律「待て待て待て、それは覚えてるって!」 澪「お前ってやつは」 唯「ぎゃああああああああ」ガシャーン 律「覚えてるって!」 律「覚えてるよーやだなやだな」 澪「じゃあ言ってみろ」 律「えーっと、えーっと」 梓「あ」 律「ん?」 梓「あれのことじゃないですか」 澪「おい律を助けるな」 梓「私がみんなのお母さんってことを忘れてるんじゃないですか」 律「あ! それか!」 澪「やっぱり忘れてたじゃないか!」 梓「ふふふ、困りますよ」 律「ごめんね、おかにゃん」 梓「良いんですよ、ふふふ」 澪「おかにゃん、お腹すいたー」 唯「頭おかしいんじゃねぇの?」 紬「ついていけんすわ」 律「いやいや、梓のジョークに付き合ってやろうと思っただけで」 澪「頭おかしいのは梓一人だけだ」 梓「あーはいはい、どーせ私はつまらないですよ」 律「拗ねるなら変なこと言うんじゃねぇよ」 トンちゃん「トンギャアアアアアアアアアアアッッッ!!!」 梓「うるせぇ」 律「は?」 梓「今のはトンちゃんに言ったんですよ」 トンちゃん「はいはい、どうせ私はうるさいですよ」 律「おおやっと気付いたか」 澪「その通りだ。お前はうるさい」 梓「半年ほど黙ってろ」 紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ」 トンちゃん「あーやってらんねぇ」 唯「トンちゃん紅茶に漬けてみよっか」 律「おうやれやれ」 梓「やっちまえ」 トンちゃん「勝手にしてくれ」 澪「そんなことより練習しようぜ」 紬「確かに」 律「明日学園祭だしな……」 唯「トンちゃん紅茶に漬けてからで良い?」 梓「やっちまえ」 律「あれ?私のドラムが無い」 澪「は?」 律「あれ?あれ?」 唯「もしかして」 律「ドラムパクられたわこれ」 紬「そんなことってあるんですね」 澪「ねーよ」 梓「さっき自分で物置に動かしてましたよね?」 律「え?」 紬「そうなの?律ちゃん」 律「違う違う!そんなことしてない!」 澪「私は見ていた」 澪「田井中がドラムを動かしているところを」 唯「あ、私が動かしました」 律「ほら」 澪「唯は黙ってろ」 律「なぜ唯は私のドラムを動かしたんだ」 唯「さぁ練習しましょう」 律「聞け」 唯「なに?」 律「なぜ私のドラムを動かした」 唯「動かしてない」 澪「お?」 梓「なんなんだ」 律「天才ってやつか……」ハァ 紬「良いから練習しません?」 唯「田井中が変なこと言うから冷めた。今日は帰るわ」 澪「天才ってやつか……」ハァ 梓「あの」 律「どうした」 梓「トンちゃんが逃げましたけど」 紬「やべっ」 紬「トンちゃんは部室から100km以上離れると爆発する」 律「おう、じゃあまだ大丈夫だな」 澪「何が?」 律「トンちゃんが」 澪「何で?」 律「え?100kmも離れられないだろ」 梓「やべっ」 律「は?」 梓「昨日トンちゃんが珍しく私に話しかけてきたんですよ」 唯「ほう」 梓「あいつ電車の乗り方をしつこく聞いてきたんで」 澪「まさか!」 梓「教えちまったよ」 紬「やっちまったな」 律「トンちゃん……」 唯「はぁ……帰るわ」 唯「お疲れしたー」ガラガラ 律「ちょっと待て」 唯「なに?」 律「ポケットの中見せてみろ」 唯「え? はい」 トンちゃん「お」 律「やっぱりここにいたか」 トンちゃん「へへ、見つかってしまいやしたね」 梓「トンちゃん埃まみれ」 律「ちょっと反対側のポケットも見せてみろ」 澪「あ!」 律「ん?」 澪「だ、ダメ……見ちゃダメ……」 梓「およよよーん? 何すか何すか」 律「見せろ唯」 澪「やめろ、見たら殺す見たら殺す」 律「ヒヒヒ、みーちゃお」ゴソゴソ 唯「ヒヒヒ」 律「ん? これは……これはなんだ?」 梓「え? なにそれ」 澪「ううう恥ずかしいよぉ」 紬「なにそれ?」 律「なんだこれ」 唯「え? え? 何なの?」 律「わからない……」 律「澪? これなに?」 澪「さぁ」 律「は?」 澪「よく分からんが、まぁあれだ。お前には早い」 梓「そうだな」 律「私にはまだ早いのか」 澪「そうだ」 律「そうだったのか」 紬「うむ、早い」 唯「そうだな。確かにそうだ」 律「そうか」 澪「残念だったな」 律「いや、別に良いよ」 唯「これ澪ちゃんに返すね」 澪「いらない」 唯「え、私もいらないんだけど」 紬「私もいらない」 律「そういうのは梓にあげとけよ」 梓「やったー」 澪「梓は変わり者だなー」 唯「田井中のカチャーシャとか金もらってもいらない」 律「おい返せよ」 梓「返さねぇ」 律「何か忘れてたと思ったら私のカチャーシャが無かったんだ」 澪「うっかりさん」 唯「まったくうっかりさん」 律「いやいやトンちゃんがうるさいからさぁ」 トンちゃん「あーまた俺のせいだよ、あーあ」 梓「おい拗ねるなら水槽帰れ」 律「梓はカチャーシャ返せ」 梓「いや返さねえ」 律「何でだよ……」 梓「絶対に返さない」 律「あれか私が好きなのか」 梓「おっほ、すげぇ思考回路」 唯「ドン引きやな」 澪「単純にタングステンが高く売れるからだろ」 律「え?タングステンじゃないよ」 梓「ウソついても無駄です!」 律「うそじゃねえよ」 律「それ劣化ウラン製だし」 梓「うわあぁああああああああああッッッ!!!」 唯「ドン引きやな」 トンちゃん「せやせや」 さわ子「おい」 律「お、ババア登場」 さわ子「11時過ぎてるぞ」 梓「帰らねえっすよ」 紬「明日学園祭なんで」 さわ子「え?」 澪「ん?」 律「あ!」 律「学園祭って先週だったわ、忘れてた」 梓「レンタルDVDの返却日忘れてた感じですね」 律「そんな感じ」 さわ子「帰れ」 律「明日は日曜日なんで」 梓「帰らなくても良いと思います」 澪「明日は月曜日です」 さわ子「え!?」 紬「え? ホント? え!?」 澪「うっそー」 律「馬鹿やろう焦ったじゃねぇか」 唯「月曜日提出の宿題まだやってないよーびびったー」 紬「明日は火曜日だぞ」 澪「ゲームオーバーだ唯」 2
https://w.atwiki.jp/tsvip/pages/1039.html
85 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 38 13.85 ID xN3WK8ok0 子猫のように愛らしいその少女は、あまりにも傷だらけだった。 傷つけられ、傷つけられ、傷が治らないうちにまた、傷つけられ。 血だらけになりながらも、それでも彼女は生きようとしたのだ。 折れた足、塞がった目で、それでも彼女は前に進もうとしたのだ。 本当の強さって、そういうことなんじゃないだろうか。 ―――クラッキ6 86 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 39 18.01 ID xN3WK8ok0 夕日は落ち、濃紺の空に星が輝き始めた。 ガキ共は突如現れた健一を取り囲み、鼻息を荒くしている。 闇に浸食されつつある第一公園に、レイジの澄んだ声が再び響いた。 「殺せ」 美しい声色に似つかわしくない言葉だった。 その声を合図に、健一に群がっていたガキ共は一斉に動き出す。 最も速く健一に飛びかかった二人は、健一の神速のジャブで二人とも顔を潰された。 背後から近づいた奴には回し蹴りをお見舞いし、警棒で殴りかかってきた奴は服を掴んで投げ飛ばした。 相変わらず健一は強かった。 「すごい……」 先ほどまで健一の身の心配をしていたニコも、今では感嘆の息を漏らしている。 87 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 39 57.96 ID xN3WK8ok0 ガキ共が全員地面に突っ伏すまで、かかった時間はわずか五分程度だった。 「後はお前だけだな、金髪野郎! 一人になって寂しいだろうから、すぐにお前もぶっ倒してやるぜ!」 レイジは健一の言葉にきょとんとした表情を浮かべた。 「何言ってるの? 僕は最初から一人だ」 「は、はぁ?」 どうやらレイジは今地面に倒れているガキ共を、仲間ともなんとも思っていなかったらしい。 つくづくイカれた野郎だ。 そして、健一の戦いを見ても尚、その余裕そうな態度が怖かった。 健一は構えをとり、じりじりとレイジに近づいていった。 その時初めてレイジが構えた。 俺の時とは違い、警戒しているのだろう。 88 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 41 20.52 ID xN3WK8ok0 健一は俺とは比べものにならないスピードのパンチを、レイジの顎を狙って打った。 しかしレイジは間一髪でそれを避け、生じた隙に健一の顔目掛けてフックを放つ。 レイジのフックが健一に届く前に、健一は後ろに飛んでいた。 レイジも後ろに後退し再び構える。 辺りの空気がぴりぴりと張り詰めているように思えた。 「周也、ニコを連れて逃げろ」 俺は健一が何を言っているのかすぐには理解出来なかった。 「周也! 早くしろ! こいつ、やばいぞ」 健一が相手を畏れている。 五年近く付き合っているが、こんな健一を見たのは初めてだった。 「わかった。無理はするな」 「おう」 レイジに視線を合わせたまま、健一は短く返事をした。 おろおろするニコの手を引っ張って、俺は第一公園を後にした。 空には狂おしい程美しい半月が、圧倒的な存在感をもってそこにたたずんでいた。 89 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 42 21.30 ID xN3WK8ok0 「健一くん、大丈夫かな……」 街頭の光が照らす道を俺たちは歩いていた。 後頭部から流れていた血はとっくに止まっているが、後ろ髪が血で湿りごわごわして気持ち悪い。 右頬を殴られたらしく、その部分が大きく隆起している。 せっかくのイケメンが台無しだ。 「安心しなよ橘さん。あいつは今まで負け無しなんだ」 噂で聞く限りだが、健一が喧嘩で負けたことなど俺は知らない。 沈黙が流れ、虫の声がやけに大きく聞こえた。 先ほど見たトイレの中での事を聞きたいが、とても俺の口から聞けることじゃない。 とりあえずあいつらとどういう関係なのかを聞いてみることにした。 90 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 43 24.56 ID xN3WK8ok0 「あの人達は前の学校の人。レイジくんだけは違う。えと、レイジくんはチームのリーダーって聞いてる」 あのサド野郎にくん付けなんてしなくていいと思うが、そこは突っ込まずに適当な相づちを打っておいた。 「……周也くん。聞いて欲しいことがあるの」 静かに、しかしはっきりとした口調でそう言った。 俯いていた為、ニコの表情はわからない。 俺が黙っていると、ニコはぽつりぽつりと語り出した。 それは、平々凡々に育った俺にとって、あまりにも衝撃的な話だった。 集団レイプ。 耳を覆いたくなるようないじめ。 そして、自殺未遂。 聞いている内に心に黒い塊がどんどん溜まっていくようで、話を聞くのが辛かった。 全てを話し終えた後、ニコは顔をあげて言った。 91 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 44 35.28 ID xN3WK8ok0 その言葉を聞いた俺は耳を疑った。 「ぼく、ぼくね。レイジくんが言ったこと、正しいと思う」 「!」 信じられない言葉だった。 ニコは真っ直ぐ俺を見据えて、はっきりとそう言ったのだ。 「違う、違うよ橘さん。あいつの言ったことは全部デタラメだ」 「ううん。聞いて、周也くん」 ニコが立ち止まり、俺もそれに合わせて立ち止まる。 「……ぼくね、ずっと考えてたの。なんでぼくは女体化したんだろうって。なんでぼくはいじめられるんだろうって。 ずっとずっと考えてた。そのせいで、寝れない日もあった。ある日レイジくんに会ったとき、あの話を聞かされた。 ぼくだってレイジくんが良い人だとは思ってないけど、でも、結局世の中、そうなんだよ。 正義も悪もない。強い人だけがルールを作って、弱い人がそれに従うようになってるんだ。 ぼくはレイジくんの話、正しいと思う。ぼくは……」 92 名前: クラッキ6 投稿日: 2007/09/05(水) 00 46 25.91 ID xN3WK8ok0 街頭の光に照らされたニコは、目を離せばすぐに消えてしまいそうな程儚かった。 「……ぼくはいじめられることでしか、この世界にいちゃいけないんだって、そう思ったの。 いじめられることこそが、ぼくのソンザイイギなんだ」 聞いていて涙が出そうだった。 一体誰がここまでこの少女を追い詰めたのだろうか。 光の無い瞳に、ニコの底の見えない絶望を見た気がした。 違うと否定したかった。 力一杯抱きしめたかった。 伝えたい言葉があった。 でも俺は何一つ、出来なかった。 手が震え、口が渇き、頭の中で思考が駆けめぐるが、結局俺は何も出来なかったのだ。 俺の兄貴の時と、同じように。 93 名前: クラッキ6 終 投稿日: 2007/09/05(水) 00 46 59.37 ID xN3WK8ok0 「ぼくの家、近くだから。今日はありがとう。でも、もういいから。ばいばい」 俺は遠ざかるニコの背中を、見えなくなるまで見つめていた。 ニコが後ろを振り返ることは無かった。 ~to be continued~
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/3191.html
それはハルヒとふたりで下校した冬の日のことー・・・ 「あー、寒いわねぇ、寒い寒い。」 「そんなに寒い寒い言うな、うんざりする。」 北高通学路のうんざりするくらい長い坂道を俺たちは下っていた。 その日はたまたま古泉も、朝比奈さんも、長門もいなくて、 俺とハルヒはふたりだけだった。 「寒いんだから仕方ないでしょ。」 ハルヒはいつもの様に悪態をつき、俺はいちいちその言葉に突っ込んでいた。 いつものことだ。 俺はハルヒとこうしてふたりでいることに何の違和感も持っていなかった。 別に恋人じゃないが、ハルヒとふたりで歩いていることは自然なことで、当たり前のことだと、いつからかそんな風に思うようになっていた。 ハルヒもそう思っていてほしい、なんてな。 何かを話すたびに白い息が出て、手袋をしていない手が冷たくて痛い。 ハルヒはコートを着て、マフラーを巻いて、手袋も装備しているのにミニスカートで、下半身の方は大丈夫なのだろうか。まぁ、ニーソックスらしきものを履いているからな。それと毛糸のパンツでも履いているのだろうか。おっといけない、ちょっと今のはないな。 今後のSOS団の活動のことや、クラスでの出来事を話しているうちに、あっという間に俺の家路の中間地点まで差し掛かった。 そのあたりでふいに頬に何か冷たいものが触れた気がした。 「あっ、雪」 ふたつ、みっつ 「雪だわ、雪よ、キョン」 降ってきた雪はもう数え切れないほど絶え間なく空から降ってくる。 ハルヒは立ち止まり、空を見上げていた。さっきまで悪態をついていたのに、うっとりと空を見上げている。 その瞳はいつものハルヒらしくなく、どこか寂しげで、真っ黒な瞳がもっと深い闇のような色に染まっている気がした。 きっとコイツも寂しい気持ちを抱えているんだな。 ところで、俺はハルヒのことをどう思っているんだろう。 ハルヒは俺のクラスメイトで後ろの席、そして俺の所属しているSOS団の団長。別に好きってわけではない。けれども、ハルヒの全てを受け入れることができるのは俺だけだ、なんて心のどこかで自惚れている自分がいるような、いないような・・・まぁ、変わり者のハルヒを受け入れることができる人物なんて身内以外早々いないだろうな。いたとしても俺ぐらいだ。 そんなことを考えていると腕に衝撃が走る。 「何ボサっと突っ立ってんのよ。」 ハルヒが持っているかばんでぶん殴ってきたのだ。 まったくコイツはー 「ボサッとしてて悪かったな。」 俺はそんなことをぼやきながら、ハルヒの手を握った。 「ちょっと、何すんのよ。」 しまった。 「いや、俺手袋なくてつい、な」 「あ、手真っ赤じゃない。しょうがないわね。」 手袋をしているハルヒの手はあたたかい。 ハルヒと俺は手を繋ぎながら雪の中を歩いた。 気がついたら周りは誰も歩いていなし、車さえも走っていなかったから、まるでいつぞやの閉鎖空間みたいに俺たちしかこの世界にいないような感じだった。 ハルヒも俺も何も話さずに歩いた。 俺が何も話さなかったのは、話したら余計なことまでハルヒに言ってしまいそうな雰囲気だったからだ。心の底で眠っている言葉を話してしまいそうでな。それとも手を繋いでいるから俺の今の気持ちがハルヒに伝わってしまうのではないかーそんな幻想を抱きながら周りに誰もいない雪の中をハルヒとふたりで歩いた。 手を繋ぐのがやっとで、ハルヒがどんな表情をしていたのかはわからなかったがな。 しばらくお互い無言のまま、手を繋ぎながら歩いて、ハルヒと俺の家路が別れるところに差し掛かった。 俺はハルヒの手を離し、「すまんな」と一言呟いた。 「別に。もうここでお別れね。」 ハルヒは俺を見ないで話す。 「ああ、じゃあな。」 俺たちは別々の方向に別れた。 この気持ちは何だろう。 俺は後ろを振り返った。そうするとハルヒが俺の方を向いて突っ立っていた。 「お前、帰んないのか。」 「あんたこそ。」 俺たちはしばらく見つめ合っていた。何故なのか、このまま家に帰りたくなかった。 「なんか雨じゃないけど傘ないから濡れるな。」 「・・・そうね、雪も結構濡れるわね。」 俺はほかに話すことがないか探した。 ハルヒとあと少し一緒にいるための口実。 「雪やみそうにないし、コンビ二で傘買わないか。」 ハルヒはしばらくじっと俺を見て、「それもそうね」と呟いた。 「でもあたし傘買う気ないから、あんたが買いなさいよね?」 「はぁ?」 「だってあたしは何本も傘いらないもん。あんたが一本買えば十分よ。」 やれやれ、それは家まで送れってことですか。 まぁ、別に悪くはないかな・・・って思えてくる自分が嫌になるぜ。 「あっ、あと寒いから肉まんおごりなさいよ!」 ハルヒは急に満面の笑顔になって言った。 ったく、さっきまでおとなしかったのにすぐこれか。 ああ、やれやれ、やれやれだな。 俺はハルヒに対する密かな気持ちをしばらくはそっと胸にしまっておこうと思った。
https://w.atwiki.jp/kaeuta-matome/pages/2763.html
元ネタ:曇天(銀魂 DOES) 作:ヤジオーディエンス マヌケな奴 やけに意気込み 調子に乗っては常識を砕いて いつまでも困らせる じわりじわり 妙な跡目が 現実無視してポピュリズムに走る もうじきに候補者になる ※仰天の結果 我を忘れて はしゃぐ奴らはプロを嫌ってるので 誰も予想がつかなくて空を仰ぐ あれもこれも 煽りは上手 良識派にとって 屁理屈であっても 止まらない 止めれない 当然の結果 あららあらあら 迎え撃つのは 案じるがごとく 形式的な意見を振りかざす いったいどうなる ※繰り返し 検索タグ J-POP その他ネタ アニメ フルコーラス 銀魂 ヤジオーディエンス メニュー 作者別リスト 元ネタ別リスト 内容別リスト フレーズ長別リスト
https://w.atwiki.jp/vivids174uc/pages/543.html
あまにぃの別アカウント ピアノの天才(かもしれない)音感持ち。 最近一人暮らしを始めるが、初葉ちゃんに居候されているらしい(爆発しろ)。 イラストレーターであり、Twitterに絵をあげている(上手だった) 初葉ちゃんとは、幼馴染でありカップル関係(いつまでもつやら)である。 たまに無理をして迷惑をかけて怒られるが、意外な一面があったり… チャットで砂糖を振りまく要注意人物
https://w.atwiki.jp/kaeuta-matome/pages/2848.html
元ネタ:永遠のAstraea(機動戦士ガンダム THE ORIGIN III 暁の蜂起 柴咲コウ) 作:ヤジオーディエンス なびくスカートを押さえている 少しだけ見える風の出会い わずかな合間に消えたものは どんな色なのか? エロいやつか? 隠したものへの溢れる想いを いつまでも失くさぬように覚えてる 見ている 今そこに 冬寒でも元気に 歩いているあなたの Ah パンツを見るまで あとどれくらいだろう 温む春先が待ち遠しい 年の瀬に逸る人が急ぐ 「見えない」の声が 塞ぐ目の奥に いつまでも自分のエロを しまってる 愛しいものがある それで笑顔になれる いつだってそこにある ただそれが目の保養に ほらご覧 風が吹いた 隠さないで 冬の彼方に 新たに拡がる春が待っている 愛しいものがある それを力に変えて 見ている 今ここで 厚手の服透かして 歩いているあなたの Ah パンツはいったい 何色なのか 見せて 検索タグ その他ネタ アニメ ガンダムシリーズ フルコーラス ヤジオーディエンス メニュー 作者別リスト 元ネタ別リスト 内容別リスト フレーズ長別リスト
https://w.atwiki.jp/teampf/pages/315.html
Nの力の前に敗れるライトニング。そこに現れたライトレイはNに戦いを挑むのであった N「私のターンだぁ!私はモンスターをセット。カードを1枚セットしターンエンド」 ライトレイ「俺のターン。俺は手札からOKAサンダーを召喚。効果でOTOサンダー召喚。さらにONIサンダーを召喚。ONIサンダーは召喚に成功した時デッキから光属性・雷族・攻撃力1600以下のモンスターを手札に加える。俺はサンダードラゴンを手札に加える。そしてサンダードラゴンの効果発動。デッキから2体のサンダードラゴンを手札に!レベル4モンスター3体でオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!サンダースパークドラゴン!サンダースパークドラゴンの効果発動!ORUを3つ使い,モンスターを破壊する!」 N「ちぃ!」 ライトレイ「まだだぜ!融合の魔法カード発動!2体のサンダードラゴンを融合。天空より轟雷響かせ現れよ,双頭の雷龍!」 ツバメ「2体のモンスターの攻撃力の合計は5200」 十也「この攻撃が通ればライトレイの勝ちだ!」 ライトレイ「双頭の雷龍でダイレクトアタック!」 N LP4000→1200 十也「よし!」 ライトレイ「終わりだ!サンダースパークドラゴンでダイレクトアタック!」 Nにサンダースパークドラゴンの攻撃が炸裂する。煙に包まれるN ツバメ「やったの!?」 煙が晴れる。そして……Nは平然と立っていた ライトレイ「なに!」 N「なかなかに危なかったぞ。だが私はこのカードを発動していたぁ!罠カードコンフュージョンチャフ!1度のバトルフェイズ中に2回目の直接攻撃が宣言された時に発動!その相手モンスターは、直接攻撃した1体目の相手モンスターと戦闘しダメージ計算を行う」 ツバメ「つまりライトレイのモンスター同士でバトルをするということね」 ライトレイLP4000→3600 ライトレイ「くっ。俺のサンダースパークが!」 N「くっくっくっ!私に逆らうものは全て消去する!」 Nの仮面にヒビが入る 十也「あれは!?さっきの衝撃か!」 Nの仮面が割れる ツバメ「えっ!?そんな!」 十也「嘘だろ!」 ライトレイ「な、なんであんたが!」 N「どうした?なにをそんなに驚いている?」 Nの仮面の下の素顔。それは…… 十也「ネルティアさん!あなたがNだったのか!」 ネルティア「なにを当たり前のことを!この顔を見ればわかるだろうが!」 ライトレイ「じゃあ俺たちと一緒にいた時。俺たちのことを騙していたってわけかよ!」 ネルティア「ふん。新人類を使って世界をつくりかえるためだ!お前たちがどうだこうだと関係がない!」 ツバメ「あなたがあのネルティアなの?」 あまりに以前と違うネルティアの豹変っぷりに疑問を抱くツバメ ツバメ「もしかしてあなたはネルティアのクローンなんじゃ……」 ネルティア「このくそアマがぁ!なにをいっている!この私に向かって偽者だと!私はネルティア・ノーティン!世界の統率者になる女だぞ!口を慎め!」 十也「これがネルティアさんの本性だったのか……」 ツバメ「うかつだったわ。こんな奴の正体を見抜けなかったなんて」 ライトレイ「今はとりあえずこいつを倒すのが先決だ!」 ネルティア「私を倒すだと?身の程を知れ!私のターン!お前も弟と共に地獄に送ってやろう。私は魔法カードフォトン・サンクチュアリを発動。2体のトークンをリリース。いでよ!エンジェル07!」 ツバメ「きたわね!」 十也「奴の切り札!」 ライトレイ「だが俺のモンスターには攻撃力は届かないぜ!」 ネルティア「バカがぁ!私は永続魔法一族の結束を発動。墓地のモンスターと同じ種族のモンスターの攻撃力は800ポイントアップする!」 エンジェル07 ATK2500→3300 ライトレイ「俺のモンスターの攻撃力を上回っただと!」 ネルティア「エンジェル07よ。奴を破壊しろ!」 エンジェル07 ATK3300 VS 双頭の雷龍 ATK2800 ライトレイLP3600→3100 ライトレイ「くっ!」 ツバメ「レイ!」 ライトレイ「大丈夫だ!このくらい!」 ネルティア「くっくっくっ!私は永続魔法進撃の帝王を発動。アドバンス召喚したモンスターはカード効果の対象にならず破壊されない」 ライトレイ「なに!」 十也「これじゃあ奴のエンジェル07は戦闘以外で倒すのは厳しいぞ!」 ネルティア「だが私のエンジェル07の攻撃力は3300。モンスターの効果も使えないお前がいつまでもつかなぁ?」 ライトレイ「ライトニングのためにも負けられない!俺のターン。俺の墓地に光属性モンスターが4体以上いるときライトレイ・ダイダロスは特殊召喚できる。さらに俺はライトレイ・グレファーを召喚!」 ネルティア「いくらモンスターを並べようが私のエンジェル07を倒すことは不可能だ!」 ライトレイ「いいや!どんなに弱い力でもそれをつなげれば脅威に打ち勝つことができる!」 ネルティア「なんだと?」 ライトレイ「これが俺たち兄弟の絆だ!魔法カードユニオンアタック!このターンライトレイグレファー以外のモンスターは攻撃ができなくなる代わりに自分のモンスターの攻撃力を全てライトレイグレファーに加える!」 ライトレイ・グレファーATK1700→4200 ツバメ「やったわ!攻撃力が上回った!」 ネルティア「なにぃ!」 ライトレイ「ライトレイ・グレファーでエンジェル07に攻撃!」 ネルティア「私のエンジェル07が……」 ライトレイ「この戦闘ではダメージを与えることはできない。ターンエンドだ」 ネルティア「くっ!私はモンスターをセットしターンエンド!」 ライトレイ「俺のターン!俺はライトレイディアボロスを特殊召喚。効果だ!墓地の光属性モンスターを除外することで相手のセットカードを確認し相手のデッキの1番上か下に戻す!」 ネルティア「なに!?私のマシュマロンをデッキにだと!」 ライトレイ「これでお前を護るモンスターはいない!」 十也「いっけー!ライトレイ!」 ライトレイ「ライトレイ・グレファーでダイレクトアタック!」 ネルティアLP1200→0 ネルティア「そんな……私がぁぁ!!」 ツバメ「やったわね!」 膝をつくネルティア ネルティア「私がまけた……そんなバカな世界の統率者になるはずの……私が…」 まるで生気のぬけた人形のようなネルティア ライトレイ「負けたとたんこの変わりようかよ」 十也「感情の起伏が激しい奴だ」 ウルズ「十也!」 十也「ウルズ!それにみんな!」 ウルズたちが合流する 結利「ネルティア!?なんで!」 アポロニウス「彼女がここにいるということは……」 ツバメ「えぇ。彼女がNよ」 ボルケーノ「なんだって!こいつがN!しかも女だったのか!」 ツバメ「さぁあなたには聞きたいことが山ほどあるわ。一緒にきてもらうわよ」 ネルティア「……」 結利「どうしちゃったの?ネルティア?」 十也「それが……」 十也が状況を説明しようとしたそのとき! ???「フフフ……彼女は私たちの中でも最弱……」 ???「旧人類ごときに負けるとは面汚しよ」 2人の人影がネルティアの後ろの方から近寄ってくる 十也「だれだ!」 現れた人物。以外それはなんと! アポロニウス「こいつらは!」 ツバメ「どういうことなの!?」 ボルケーノ「こいつと同じ顔だぞ!」 ネルティアだった。いや2人のネルティアが新たに現れたのである 結利「ネルティアが3人!?」 先ほどまで戦っていたネルティアが後ろを振り向く ネルティア「な、なんだお前たちは!?何故私と同じ顔をしている!これは一体……」 ???「どういうことなのかな?」 新たに現れたネルティアの後ろから仮面をつけた人物現れる。その仮面と格好はNのものとまったく同じだ ツバメ「なっ!Nと同じ格好!」 十也「どういうことだ!?」 ネルティア「なにがどうなっている!だれだお前は!何故Nの服と仮面を持っている!」 仮面の人物は答える N?「ネルティア~。まさか君が負けちゃうとはねぇ。本当に情けないよ。君は一番のお気に入りだったんだけどね」 ネルティア「なにを言っている!お前は……」 N?「君はまだ状況がわかっていないみたいだね。単刀直入に言おう。君は僕の人形だったのさ」 ネルティア「私が……人形…だと」 ボルケーノ「どういう意味だ?」 N?「言葉どおりさ。お前はハイ・ヒューマンの試験体だよ。自分がNだと思っていた哀れな人形さ」 ネルティア「う、嘘だ!私は人間だ!この世界を統率する……」 N?「しつこいねぇ。君は散々ウルズたちを壊れた人形扱いしていたけど、壊れた人形は君のほうだったんだよ!」 ネルティア「しょ、証拠はあるのか!私がにんぎょうだと!」 N?「うん。すぐわかるよ」 ネルティア「なに?」 ネルティアの体から黒い煙があふれる ネルティア「そ、そんな!」 アポロニウス「これは!」 ボルケーノ「アレジェーネたちと同じだ!」 N?「ハイ・ヒューマンは肉体をDEで構成されている。決闘により活性化する肉体。だが敗北はDEの肉体細胞の結合力が極端におちそのまま無に帰する。これがハイ・ヒューマンの特徴だよ。お前も知っているだろ?私がそういう記憶に造ったんだからね」 ネルティア「そ…んな私は……くそぉぉ……!」 ネルティアは霧散し消滅した ウルズ「お前が本物のNなのか?」 N?「そうだよといっても君たちに命令を下していたのはネルティアだけどね。僕がこうしてこの姿で舞台に出てきたのは始めてだね」 ツバメ「じゃああなたはネルティアに命令を与えて……」 N?「いいや。僕は何もしていないよ。僕はネルティアをつくっただけ。他の事は全部ネルティアが考えてやったことだよ」 アポロニウス「ならばソナタは一体何のためにこのようなことを?」 N?「そんなの面白そうだからだよ」 ライトレイ「はっ?なんだと?」 あまりに衝撃な答えに唖然とする一同 N?「だって答えがわかっている問題なんてつまらないでしょ」 十也「お前本気で言っているのか!お前のせいでどれだけの人々が犠牲になったと…」 N?「そんなのわかるわけないじゃん。それとも十也君は今まで決闘獣に殺された人の数をかぞえてたのかな?それはそれでドン引きだよ」 十也「ふざけやがって!」 N?「そもそもさぁ面白そうだからって理由でやっちゃいけないなんてことあるの?常識で道徳で倫理でちゃんと説明してくれよ」 ツバメ「異常だわ。こいつ」 ライトレイ「あぁ。とんでもないゲスやろうだ」 N?「ゲスやろう?あ~そんなに僕をいじめないでくれよ!興奮しちゃうだろ!」 ボルケーノ「なんなんだこいつ……」 ウルズ「だがこいつの技術力はヤバイ。ふざけた奴だがあなどれないぞ」 N?「そんなに警戒しないでよ。じゃあ警戒しないように仮面を外してあげよう」 仮面を脱ぐN アポロニウス「!?」 ツバメ「えっ!」 ボルケーノ「あんたは!」 ライトレイ「嘘……だろ」 結利「なんで!?」 ウルズ「お前が……Nだったのか!?」 十也「どういうことだよ……なんであんたなんだよ!」 N?「びっくりしちゃってどうしたんだい?これならみんな話しやすくなると思ったんだけど」 仮面の下の素顔。それは彼らのよく知る人物だった。 十也「ネオ!」 to be continued
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/688.html
妄想劇場 『禁書でD』 注意 公道での暴走行為は大変危険ですので真似しないで下さい。 交通ルールを守って楽しく運転。 登場人物の大半が無免許ですが、実際の自動車では運転に普通免許が必要となります。 そもそも山がありません、学園都市。 白井黒子 FD3S RX-7 VS上条当麻 AE86 (突っ込みとカーブで差を縮めても立ち上がりと伸びが全然違う。ちょっとでも直線が長いとドバッと差が開く……) 「追いつかれた……!?何が起こってるんですの!?気がヘンになりそうですわ……。 ――――わたくしは常盤台レッドサンズのナンバー2ですのよ」 (直線ではわたくしの方が速いんですの!!それなのに食いつかれるってことはコーナーワークで負けてるってことですの!?) (パワーの劣る無能力者にコーナーで追い込まれるなんて……能力者として最大の屈辱ですの!!) 「どうしたんですの!?今日に限ってFDがやけにノロく感じますの!!クソッタレがですの! セカンダリータービン止まってんじゃ無いですの!?」 (抜かねーと勝ったとは認めてくれねぇだろうしな、小萌先生……。しょーがねー、アレやるか) (仕掛けるのはこの先……五連続ヘアピン) 結標淡希 BNR32 VS上条当麻 AE86 に付いて行く御坂美琴と白井黒子 「くっ。 目がついていきませんわ。いよいよ本気だして切れ始めたようですわね。イン側の溝にタイヤを引っ掛け始めましたわ」 (これですの?わたくしはこの技に負けたんですの。改めてこうして拝めるとは思ってみませんでしたわ) (お姉様がしゃべらなくなった。その余裕がなくなったってことですの?今まで何度もお姉様のヨコに乗りましたけど、こんなドライブ を見るのは初めてですわ。お姉様が本気になった?) 木原数多(EG6)のガムテープデスマッチ 「おいおい、ちぃっと元気すぎやしないか幻想殺し」 「あのヤロウ……わざとぶつけやがったな。むかついた、すっげぇむかついたぞ」 「さようなら子犬ちゃん。お前のハチロクは谷底でおしゃかさ!」 「なっ!?追いつけないだと!?ぐぁああああぁぁあぁああ」(クラッシュ) 初春飾利(S14)のレインバトル 「白井さんを負かした相手、上条当麻さん。アナタにレインバトルを申し込みます!受けてもらえますか?このバトル」 「ふぎゃあああああ」(インデックス後部座席でゴロンゴロン) (こんなのがとうまの普通!?雨がひどくて『わいぱー』も『ライト』も役に立ってないよ) 「御坂さん、ハチロクを撮ろうとカメラを積ましたんでしょうけど無駄でしたね。ここからは私の……!?」(抜かれた) 「インデックスはうるさいからな、それで後部座席に放り込んだんだよきっと」 御坂妹&打ち止め(S13改シルエイティ) インパクトブルーの彼方に 「次、制限無し!全力で行くよ、ミサカ10032号ってミサカはミサカは下位個体適切なアドバイスを送ってみたりする」 「OK、天井峠で一番難易度の高いドリフトで決めてあげましょう、とミサカは自信満々に答え、上位個体の指示通りにステアを切ります」 「……なっ、ハチロクがミサカ達と同じスピードで突入しやがった、気合や根性で何とかなるほど天井峠のヘアピンは甘くないんだぞ!」 「そうこなくちゃおもしろくありませんとミサカは闘志を燃やします」 アニェーゼ=サンクティス(CE9A)アンジェレネ(CN9A)とある湖のほとりにて 「ハチロク?とあるのハチロクなんて『アウト・オブ・眼中』ですぅ」(注意 アンジェレネ) 「!?な、なんだってぇ、とうまはね!とうまのハチロクは!?」 「待てインデックス」 「やめなさいアンジェレネ。あのハチロクはドライバーの腕は悪くないんですが、正直マシンの性能不足ってやつですね。 この時代ハチロクは時代遅れって事ですよ」 ヒロインが姫神に……。 常盤台レッドサンズ、霧ヶ丘ナイトキッズ(おまけで木原)、ランエボ軍団(ローマ正教シスター組)、天草塾とか 禁書とは段々違う方向に……。最初に頭に浮かんだのはドリフト中にタバコを吸い出す小萌先生でした。 禁書でD この話はこれで終わりなんだ。続きなんて本編なんて無いんだ。